22歳

 参考作品の写真をさんざん探してて、大学4回生の夏前頃の写真が出てきました。この写真は、鉄の磨きを溶接してるところです。

 撮影は、助手だったイヌイさんです。
 鉄の溶接は簡単ですがアルミニウムの溶接は難しくて、何週間も失敗ばっかりで朝から大学に行ってもほぼ毎日終電。溶接棒も何kmもムダにして、アルゴンガスもタングステンもドンドン減って毎日アルミ三昧でとにかく大変でした。
 美大時代は、私にとってスタートなだけで、卒業後が問題だったので、いつも独学では得れないことを何とか覚えて卒業しようと思ってました。
 卒制の搬入の頃、突然溶接とか加工が簡単に感じて、何につまずいてたのか不思議な位スムーズにできるようになりました。
 失敗ばっかり何週間もして、先が見えない位うまくいかなかったのに、根気良く、作家の先輩としても色々教えてくれたイヌイさんには、大学時代で1番感謝してます。
 最高にやる気があって、難しくても絶対に覚える気があったので、何度か教授達に相談しましたが、「難しいからやめた方がいいんちゃうか?」「でけへんのちゃうかな〜」と言う教授に、卒業してしばらくするまで悔しい思いをしたのを覚えています。
 私は、卒業後自力で続けていく覚悟ができてたので、やめとくとかできないとかは有り得なかったし、驚きましたし残念でした。

 イヌイさんがいてくれて本当に良かったとこの写真を見て思い出しました。